天気予報は見ない

社会に中指を立てる元大学生のとりとめのない日常日記的エッセイと書き散らす妄言の隙間

友達

とても寒がりな友達がいる。なのにいつも薄着である。

彼は九州育ちで、僕は雪国育ちなので、色々と相容れない。重ね着の大切さをもっと教えるべきだった。

 

僕は、彼が少し世間知らずというか、浮世離れしているというか、ちょっと変わっている、と密かに感じていた。

アニメのOPで米津玄師を知り、この人は売れると思ったよと言ってきたときは笑った。

いや、もうめちゃめちゃ売れてるよ、てか売れてるから主題歌歌ってるんだよと反論したときからそう思っているし、現在に至るまでその認識は改めていない。

 

そして、まっすぐな男だと思う。

 

良くも悪くも感情が表に出やすい、京都旅行で泣いたときはこっちまで当てられて泣いてしまった。

彼がいなかったら僕は友人の前で泣くことなんて一生なかったと思う。

 

まっすぐだから、誰にでも好かれる。

僕も彼とはすぐに打ち解けた。

これは本当に凄いことだと思う。

まっすぐに生きていたとしても、性根が悪かったら人に嫌われ続けるだろう。

だが彼のことを嫌いな人を見たことがない。

だって、根っからの「良いやつ」なのだから。

 

下手くそな僕のコミュニケーションのせいで馬鹿にされたと思ったこともあったかもしれない。ごめんね。

どんな言葉を投げかけても、ツッコんで、楽しいリアクションをしてくれて、笑いに変えてもらえるのが嬉しかったのです。

楽しいから、少し、いやだいぶ、はしゃいでしまったのです。

 

そんな彼ともあと少しでお別れ。

就職を機に地元の九州へ帰ってしまう。

寒がりな彼には嬉しいことだろう。

僕は寂しい。

今生の別れってわけではないけれど、過ぎる時間に流されて、会えないことも知っている。

だから、たまに連絡してほしい、結婚式には呼んでほしい、いつまでも幸せでいてほしい。

 

じゃあね、